2020.06.29
第2回となる「日本在宅医療連合学会大会」に参加しました。
名古屋国際会議場開催という事で楽しみにしていたのですが、コロナ感染拡大で中止かと思っていたら、なんと!、完全WEB開催となり、6/27、28両日開催されました。
数ヶ月という短時間でここまで漕ぎ着けた大会事務局・運営事務局の皆様を始め、素晴らしいコンテンツを発表頂いた演者やシンポジストの皆様のご尽力に、心より感謝と敬意を表したいです。
「連携と協働」
「早めの介入アクション」
「多様性への繊細な対応」
等、各セッションを貫いて統一して感じた大切なテーマを再認識。同じ想いで課題に取り組んでいらっしゃる全国各地のお仲間の皆さんの日頃の努力や想いに触れ、大いに刺激と勇気を頂きました。各地から御自宅やクリニック・事業所内からzoomで参加するという形、いかにも在宅医療の世界にマッチした初めての大規模な学術集会となり、世の中で言われるDX(デジタルトランスフォーメーション)と医療介護の今後の融合に関しても、一つの在り方も実感できました。
●大いなるメリット
1. 「演者の声が聞こえない」「スライドが見えない」等の不満はほぼ完全に払拭される
2. 遠距離開催地のハンデを乗り越え、地方からも容易に参加可能で、コストと時間が節約できる
3. この種の大会や研修は週末開催となる事がが多いが、自宅から自分の関心のあるセッションだけを選び、ワークライフバランスに富む
●感じた改善点
1. 演者又は参加者のの通信環境や回線の状態によって、時折音声が不安定になったり途切れたりする
2. 質疑応答がテキストベースなので、ダイナミックで密度の濃く双方向高いQ&Aが維持しにくい
3. 会場内での演者・参加者間の挨拶や名刺交換・雑談や懇親会がないので、人間関係作りの点では物足りない
●参加した主なセッション
「看取りを念頭に置いた在宅医療地域緩和ケア」
「在宅療養における食を守る オーラルフレイルの視点から」
「終末期リハビリテーション」
「実践 呼吸リハビリテーション 呼吸器疾患から神経・筋疾患まで呼吸苦なく在宅で生き抜く為に」
「医療依存度の高い患者の在宅ケア」
「患者の生前から始まる悲嘆のケア 在宅ホスピスケアの看護師の立場より」
「家族志向のケア 患者とその家族との付き合いの迷ったら」
「褥瘡・創傷管理で在宅医療が変わる 大切な知識・技術から実践まで」
「在宅医療介護連携支援センターから始まる多職種による意思決定支援ACPと街づくり」
コロナで限定的に解禁されたオンライン診療報酬制度と共に、AR(拡張現実)との組み合わせや、バイタルデータの遠隔収集、見守りシステム等、未来の診療のデジタル化は一体どのような姿になるのでしょうか。
来年11月開催予定の第3回大会では、東京ビッグサイトの会場とWEB開催のダブル開催となるそうです。
オンライン参加してくれた看護師、セラピストと共に改めて、今回の大会で学んだ事や自分たちで決めた新たな取り組みを今後も深めていきたいと思います。