2020.06.08
パーキンソン病の症状は大きく分けて、<運動症状>と<非運動症状>の2つに分類されます。
運動症状とはパーキンソン病で特徴的な運動障害がもたらす症状の事です。
『パーキンソン病の症状ってどんなものがあるの?』と聞かれたら、きっと手が振えたり(振戦)、筋肉がこわばったり(筋固縮)、動きがゆっくりになる(動作緩慢)ということは何となくですが想像できると思います。この3つの症状はパーキンソン病の3大主徴と言われています。今は、この3つの症状にに加えて、姿勢を保つことが苦手である(姿勢反射障害)という症状が足されて4大主徴となっています。
非運動症状とはパーキンソン病で現れやすい様々な不快症状の事です。 便秘、トイレが近い(頻尿)、立ちくらみ、多量の汗が出る (多汗)などの「自律神経症状」、気分の落ち込み(抑うつ)や不安、幻覚・妄想などの「精神症状」が現れることがあります。このほか、嗅覚障害(においが分かりにくくなる)、不眠などの睡眠障害、腰などの痛みやしびれ、疲れやすいなどの症状が知られています。非運動症状は病気の進行と共に新たな症状が現れる可能性があります。
パーキンソン病では運動症状や非運動症状などの幅広い症状が出るため、患者さんは日常生活が送りにくくなることにより、生活の質(QOL)が低下することになります。重症化を防ぎ良い状態を少しでも長く保つことができる事が治療の目標になります。
次回からは一つ一つの症状をもう少し詳しくお伝えしたいと思います。
次回:パーキンソン病について知ろう!! Part4 〜運動症状の振戦について〜
所長 林